Monthly
Special * July 2007 Dante Gbriel Rossetti |
SILENT NOON
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静かな真昼
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Dante Gabriel Rossetti (1828-82) Rossetti については March 2000 を参照のこと。 夏の真昼、輝く草地に腰を下ろす二人。イギリスの夏は日本ほど厳しくない。だから、日差しの下は「暑い」ではなくて「静か」だと言っていられる。 ラストの「二重の沈黙」は、環境の静けさと、その中で黙って寄り添う二人の沈黙。愛する二人の、満ち足りた時間。 実際にはいろんな音がしているだろう。鳥が鳴いたり、草がサラサラ音を立てたり。けれど、そうした音がさらに静けさを引き立てる。だから、目に見える景色全体が「沈黙」。 この二人が一緒に歳をとり、いつか思い出すことはあるだろうか、空から降ってきた「翼のある時間」が二人の心に止まった瞬間を。 シャクはセリ科の多年草で、まっすぐな茎は1メートルほどになり、上部で枝分かれする。葉は全体が三角形の羽状。茎のてっぺんにセリに似た形の白い花をつける。 サンザシも白い花をつける。垣根によく利用されるが、セイヨウサンザシは悪臭があるらしい。遠くから眺めていると花は銀色に見えるのだけれど。 |