MONTHLY
SPECIAL * March 2000 Dante Gabriel Rossetti |
Sudden Light I have been here
before, You have been mine
before, -- Then, now, --
perchance again! . . . |
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予期せぬ光 ぼくは まえに ここに来たことがある、 きみは まえには ぼくのものだった、−−− こうして、今夜、−−−もしかしたら また!・ ・ ・ |
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Dante
Gabriel Rossetti (1828-82) イギリス絵画における「ラファエロ前派」 (The Pre-Raphaelites) の画家として有名。 ザクロを手にした「プロセルピナ」Proserpine に代表される、ロセッティ独特の雰囲気を持った女性像は、日本でも多くのファンを獲得している。 ラファエロ前派の美術家たちはラファエロよりも前の時代の<清純な>絵画を理想としたのだが、ロセッティの詩は<官能的>であるといわれる。 <お上品>な Victoria 朝時代(19世紀)当時には、あからさまに "the fleshly school of poetry" (肉欲派、官能派)と呼んでロセッティの詩を酷評した批評家もいた。 この詩に出てくる "veil" は、自分が愛した女性を自分から隔てたもの(死? 心変わり?)と考えられ、全体としては、彼女が現れた夢か幻を表現している。 このページの背景は、 William Morris (1834-96) デザインの壁紙「アカンサス」Acanthus 。 モリスはラファエロ前派と共に活動した。 画家・文人・社会運動家など多彩な面を持つが、現在では美術工芸家として評価が高い。 (Proserpine のモデルはモリス夫人で、ロセッティは彼女を愛した。) |