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Special * February 2007 W. H. Davies |
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William Henry Davies (1871-1940) W. H. Davies については、April 2006 を参照のこと。 風もなく穏やかな夜、煌々と照る月。その光の下では、ほんとうにあらゆるものが石のように静まりかえって見える。 あまりに静かなので、自分が生きているのかどうかも疑わしくなる。動物も物音ひとつたてない。けれど、「耳に聞こえる音」を待っているのは、動物たちではなく、もちろん詩人だ。 そんなふうに感じるのが、月の光の「魔法」がなせる業。昔から(英語圏では)月の光にうたれると狂うという。 もしかしたら、必ずしも精神に異常を来すの意味ではなく、神秘的な光景に出会って何か極度に芸術的な心持ちになってしまった人のことをも指したのかもしれない。それは、日の光の下での常識や利益とは別の世界に属することだから。 ところで、英語圏では「満月」には「滑稽」なイメージがあると聞きましたが、いかがでしょう? |