『CYBORG 009』 勝手に最終回 An End バーチャル編集会議

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第3回 「あとがき」


元編集人: 今ごろになって、あとがき? 書いてから2年何ヶ月だっけ?

元制作人: 時間的に「あと」なんだから、いいじゃん。出てきたんだよ、昔の「原稿」。

編: 引退して隠居人になっても、結局気になるわけだ。

作: (しらんふり〜)

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おもな変更 or 削除部分: もとはこうなっていました。



[3][内容変更]

窓際に立ち、フランソワーズに背を向け、外を見ているジョー。
暗い部屋の真ん中あたりに、フランソワーズがジョーの方に向いて立っている。

やがて、ジョーは銃を取り出すと、フランソワーズに渡す。

これから話すことを聞いて、どうしても許せないと思ったら、オレを撃て。そっちは見ない。だから・・・

そんなこと、あるはずが・・・、できるはずが・・・

ちゃんと・・・頭を撃つんだぞ。

・ ・ ・ ・ ・

フランソワーズは銃を受けとり、ジョーが窓に戻ると、荷物の上に置く。

キミは知らないけど、その銃、改造してあるんだ。セレクタがどうなっていても、レーザーが・・・。


/変更理由

・ほんとうにフランソワーズが自分を撃つと、ジョーは考えるだろうか? また、パラライザーのつもりで撃ってジョーを死なせてしまった場合のフランソワーズの心痛を、ジョーは想像しないだろうか。

・万が一パラライザーのつもりで撃ってしまった場合、フランソワーズはどうやってジョーの遺体を処分するのか。これじゃ無責任だ。それに、話の途中で撃ってしまったら困るということを、ジョーは考えないだろうか?

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[20と21の間][1枠分削除]

みんなが部屋を出ていく。最後に出ようとしたジョーをイワンが呼び止める。

ジョー。

なんだい?

ギルモア博士が死ぬ時・・・キミに謝っていた。

オレに?

博士の強烈な思念が、ボクの中に飛び込んできたんだ。ずっと、キミに「すまない」と言っていた。

なぜ?

わからない。あとは、ただ混乱していた。
博士は、ガンの痛みに苦しみぬいて死んだ。ボクには神経をブロックすることもできたんだが、博士は断った。自分への罰だと。


・・・そう・・・。だけど、謝るのなら、どうしてオレだけに・・・?


/削除理由
・時制が複雑なところであるのに、さらにこの部分はフランソワーズには話されなかったことになっている。うまくわかってもらう自信が・・・。

・話の流れがそれてしまう。かといって他の場所に置くと、この会話の背景がわからなくなる。

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[25][部分変更](小文字は残してある部分)

(ジョーが「空白」を受信する。ジョーはそのまま動かない。)

キミと出会ったのは、ついこの間だったような気がするけど。でも、長い時間が過ぎた・・・。

NBGは、その間に姿を変えた。
ほとんど実体がなくなって・・・ヤツらはネットに入り込み、世界を支配しようとしている。
今オレにできるのは、たまたま表に現れた部分を叩くことだけなんだ。

オレじゃなくて、ピュンマかアルベルトが残れば、もっとなんとかできただろうけど。

もう、これ以上は・・・。



上の部分をまとめて、「この4年で、できる限りのことはやった。キミが支えてくれた。だから もう・・・・・」に変更。


/変更理由

・ラストにむけて、俗事を排してラブストーリーに徹することに。そもそも、何でもかんでも説明しちゃうのは、いかがなものか。

・最初書いた「無力感に打ちひしがれるだけ」だと、ラストの心情と釣り合わない。



***** あとがき *****

このストーリーは、私が初めて書いたフィクションです。1999年のクリスマス前から2000年1月まで、3週間と少しかかったかと思います。サイトに作品を載せておられる方々なら、1日2日で書ける分量でしょうけれど。

ここは今でも「離れ小島」みたいなサイトですが、もともと非公開で、仲間内の連絡と娯楽用でした。1999年6月にスタートしています。同年12月に009ファンサイトとして一部で公開、カウンタをつけたのが2000年2月。

そのころは、『009』は「過去の作品」でした。身の回りにファンはいなくて、でもネット上には根強いファンが多数存在することに驚いたものです。

そこで、ファンが009ストーリーを書いているのを知りました。「そうか、自分で書いていいのか」と、発作的に書き始めたのが、この「勝手に最終回『An End』」です。

それまでにマンガを少し描いていて、(それも未経験者がいきなり始めたものですが、) セリフはかけるけど「地の文」がまったくダメでした。照れくさくて。それで、マンガを描く時と同じように、セリフを並べることにしました。

人によって思考パターンはいろいろです。私の場合、ストーリーが「絵」として思い浮かびます。音のないビデオを見ているようなものです。

内容もセリフも、言葉ではなくて「概念」としてわかっています。ですから、それを他人にわかる「言葉」にするのは、ものすごく時間がかかります。ちょうど英作文で苦労しているような、そんな感じなんです。

頭の中のビデオでは、たとえば「リビングルーム」の壁や天井のクロス、フローリング、窓やドアの位置など、全部見えています。でも、どこまでそれを描写したものか・・・というより、言葉でうまく書けないわけで、いっそ「何も説明しない〜」ことにしました。

そういういろんなことで、読み手によっては「わかりにくい」かと思います。慣れてない書き手の書いたものでもありますし。それでもお読みくださった方、ほんとうにありがとうございました。

June 2002



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第2回 「公開について」

: やめなよ、ウケそうにないよ。誰でも考えつきそうなストーリーだし。なんでこうなっちゃうんだよ。

作: ありふれた筋はラブストーリーのお約束だ。 それに、別に何かを真似したわけじゃないぞ。 他の人の書いた「009のラスト」は、読んだことないもんね。 オリジナル100%どす。

編: それは「研究不足」と言うんだよっ。 おまけに、このジョーって、ハムレットの霊が取り憑いたみたいに、やたらによくしゃべるじゃん。 らしくないよ。

作: 「会話」で進行するって言ったの、誰だぁ?

編: し、しかし、くさいセリフの大サービスは、ワシら慣れとるでえーけど、お客様にはちょこっときついんでねゃーか?

作: 文句のあるお方様には、峠で勝負していただくことにしよう。

編: 整理券は自分で作って配るんだよ。

JAN. 2000



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第1回 「制作方針と諸問題について」

編: まず、全体の方針だけど、ジョーとフランソワーズのラブストーリーってことで。それを二人の会話で進行させる。マル作にとっては簡単便利だよ。

作: それと年齢なんだけど。原作の方ではわからないけど、新ゼロでの設定は19と17だったね。 そこからストーリー上で何年か経つから、けっこうな年になってしまう。 外見は変わらないんだけど、精神的には、どうかな。

編: べつにいいよ。どーせ押し通すんだろ。次にはずせないのが、「子供」。 「移民編」を無視しない限り、子孫は残さにゃならねゃーで。

作: 「そうでないと歴史が狂う」からね。 しかし、マタニティードレス姿のフランソワーズは、想像しがたい。ウェディングドレスだよ、似合うのは。 となると・・・・・。

編: 他にも困ることって、あるんだよ。「009は原子力で動く」って、原作でも新ゼロでも出てくるんだ。どうする?これ。 

作: うーん、半径○○○メートル内立入禁止、ストーカー裁判の判決か?なんてイヤミを言っている場合ではない。

なにしろ原作者様は神様だ。全部そのままでいくぞ。 さいわい、ほかの00ナンバーが原子力を使っているという記述はないので、009だけということにすれば何とかなるかも。

編: それと、009の改造能力。 「まさか、加速装置だけというんじゃないだろうな」って、アポロンでなくても思うだろうけど。 原作でも新ゼロでも、「一番バランスが取れた」「完成度の高い」試作サイボーグということになっているね。

作: 「あとは  勇気だけだ!」、つまり「特殊な能力がない」のはなぜか、それを考えてみる必要があると思うよ。 この点については、原作の謎解きみたいにしてみたいんだ。

編: ラブストーリーということなら、「フランソワーズはジョーのどこが気に入っているのか」知りたいね。 女性からみて、ジョーって、つきあいたいタイプなんだろうか?
特に後期原作では、はっきりした意志があまり見えなくて、影もうすいような気がするけど。

作: 「好き」に理由は必要ないけど、よく言われるように、母性本能に訴えるのかも。 で、性格付けは、原作よりさらに「純粋でやさしい」ことにした。 でもこれって一歩間違うとただの「ボケ」だ。コワイねえ。

編: 「天使編」や「神々との闘い編」は、どうする? 

作: はは、天使様も神様も、来ないよ。だって、そういうのって、時間感覚が人間と違うだろうから、「すぐ来る」なんて言っても、100年後だったり。

編: 都合のいいヤツ。さすが「勝手に最終回」だけのことはあるなあ。
まあとにかく、はよ書いたってちょーでゃー。

DEC. 1999

 


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