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Special * February 2004 Rudyard Kipling |
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Rudyard Kipling (1865 - 1936) Kipling については January 2002 を参照のこと。 犬を飼ったことのある犬好き人に共通する気持ちではないだろうか。あるいは、ネコや小鳥など、好みのペットに置き換えてみても。 ――なるほど、そういうわけで、犬が死ぬと心の一部がごっそりと持って行かれたように感じるのだったか。悪質マチ金業者も真っ青の利率と強引な取り立て、純真そうに見えて、犬もナカナカのものである。 犬にあなたの心を与えれば、犬はあなたの忠実な友となり、なぐさめとなる。しかし、犬は死ぬことによってあなたの心をズタズタに裂いてしまう。おもちゃとして与えられた古靴のように。 それがつらくて、また犬を飼う。哀しみを紛らわそうとして、哀しみの元を用意してしまう。「気をつけましょう」と言いつつ、自分がそうしてしまう。「わかっちゃいるけど」という Kipling の眼差しがおもしろ哀しい。 So why in--Heaven (before we are there) Should we give our hearts to a dog to tear? "why in Heaven" は、「いったいどうして」。うしろに (before we are there) とあるのは、"in Heaven" を文字通りにとると「天国で」となることから、「まだ天国に行ってもいないのに」とのツッコミである。ぴったりのシャレが思い浮かばず、降参。 |