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Special * August 2004 Sir Walter Scott |
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Sir Walter Scott
(1771-1832) スコットランドのエディンバラ生まれ。イングランドとスコットランドの国境地方の古い物語やバラッドに早くから親しんだ。 この地方で収集したバラッドを編集し Minstrelsy of the Scottish Border (1802-03) として出版したのに続き、スコットランドの歴史を題材にした物語詩を次々と発表した。これらは人気を博したが、やがて詩人としての名声は Byron に及ばないと感じた彼は、小説に転じた。 最初の小説 Waverley (1813) は匿名で出版され、以後の作品には『Waverley の作者』という名が使われたので、まとめて Waverley Novels と呼ばれている。 初期にはスコットランドを舞台とする歴史小説を書いたが、1819年の Ivanhoe では背景をイングランドに移した。それ以後、イングランドやフランスの歴史を題材とした作品によって、国外にまで人気が広がった。 Scott についてよく知られていることの一つに、『負債』がある。倒産した出版社 James Ballantyne & Co. の共同出資者として£114,000 の負債を背負い、返済のための無理がたたって命を縮めたといわれる。 また、1822年、国王ジョージ4世のスコットランド訪問に際して、王にタータンの着用を薦め、結果として、19世紀を通じて続いたタータン流行の仕掛け人となった人物でもある。 この詩は、貴族の娯楽である『狩り』にこと寄せて、青春が短いことを言っている。悔いのなきよう、寝過ごすことなく目一杯楽しむべし。 『時』はたちまちに過ぎる。エキサイティングな狩りも、かならず終わりになる。犬もタカも、主人の一声で活動をやめる。その終わりの時に人々の中心にあるのが狩りの獲物、つまり死であることは、象徴的だ。 一つの狩りが終わり、またどこかの森で狩りが始まり、終わる。一つの狩り、一つの人生、一つの文明、あるいは一つの天体。この世界は、いろんな大きさの始まりと終わりとを織り交ぜて、続いている。 しかし、そんなことは抜きにして、とりあえず今この時を楽しみたいものです。 |