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Special * April 2003 Thomas Nashe |
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Thomas Nashe (or Nash) (1567-1601) Shakespeare と同時代の文筆家。風刺を得意とし、同時代作家の作品をやり玉に挙げたり、社会の矛盾や愚かな風習を揶揄するパンフレットを発行したりした。 喜劇The Isle of Dogsを書いたことで当局の怒りをかい投獄されたと言われる。(テクストは残っていない。) 彼のThe Unfortunate Traveller, or the Life of Jacke Wiltonは、イギリスにおけるピカレスク小説の最初の作品とされる。 この詩は triplet(3行連句)だが、行末だけでなく行の途中でも韻を踏んでいる。共通の4行目は鳥の鳴き声。カッコウ、ナイチンゲール、タゲリ、あと1つは何の鳥だろう。しかし、なぜ昼間鳴く鳥と夜鳴く鳥とがいっしょになっているのだろう。 なお、イギリスで「country house」といえば田舎にある上流階級や大地主の大邸宅のことだが、複数形で使われていることと全体の雰囲気を考えてここでは「いなかふうの家」としてみた。 韻を踏む: 対応する部分の音を合わせること。 「韻」体験//声を出して読んでみましょう。色分けごとに、単語が共通の音で終わっています。たとえば、赤のグループは _ing で揃ってます。この場合は綴りからも一目瞭然。でも、肝心なのは音であって、綴りではありません。たとえば、「eye と sigh」「tear と peer」は、見た目は違いますがそれぞれ韻を踏んでいます。 (たまに、近い音で間に合わせてあることも。) Spring, the sweet Spring, is the year's pleasant king; Then blooms each thing, then maids dance in a ring, Cold doth not sting, the pretty birds do sing, Cuckoo, jug-jug, pu-we, to-wetta-woo! The palm and may make country houses gay, Lambs frisk and play, the shepherds pipe all day, And we hear ay birds tune this merry lay, Cuckoo, jug-jug, pu-we, to-wetta-woo! The fields breathe sweet, the daisies kiss our feet, Young lovers meet, old wives a-sunning sit, In every street these tunes our ears do greet, Cuckoo, jug-jug, pu-we, to-wetta-woo! Spring! the sweet Spring! |