Monthly
Special * February 2002 Robert Browning |
The gray sea and the long black land; |
Round the cape of a sudden came the sea, |
夜に逢い
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朝に別れる
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Robert Browning (1812 - 89) Tennyson と並び称された Victoria 朝時代の詩人。銀行家の子として生まれ、家庭で教育を受けて成長。ロマン派の詩人 Shelley の影響を受け、1833年に初めての詩集を発表した。妻 Elizabeth Barrett Browning も詩人であった。 一つの事について複数の人物がそれぞれ意見を述べる<劇的独白>の形式を活用して、人間の内面を明らかにしようとした。複雑な心理の動きを追究した作品は時として難解だが、一方では心地よく単純な叙情小品も残している。 日本には明治時代からすでに取り入れられ、上田敏の『海潮音』に収められた「春の朝<あした>」は Pippa Passes (1841) の名訳として名高い。 最初に発表された時は、2つ一緒にして 'Night and Morning' と題されていた。月明かりの夜、人目を忍んで愛人の家を訪れる男。暗闇の家で待っていた女。逢える喜びと見つかる不安で、心臓の音も外に聞こえそうな二人。ヴィクトリアニズムの模範生 Tennyson だったら、どうしただろうか。 |