MONTHLY
SPECIAL * August 2001 Old English Poetry |
A Riddle
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謎 詩
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西暦700〜1150年ごろの英語は Old English (古英語)と呼ばれる。その起源は、5世紀の中頃からブリテン島に移住したアングロ・サクソン諸集団が用いていた言語である。彼らは現在のデンマーク、ドイツ北部、オランダにあたる地方からやって来たため、Old
English はドイツ語と近い関係にある。 しかし、ドイツ語が現在に至るまで屈折(文法的な働きを表す語形(主に語尾)の変化)を保っているのに対して、英語ではそれが極度に単純化されているため、Old English は現代の英語とは一見別の言語であるかのように異なっている。 英語は様々な言語を取り込み、あるいは影響を受けて現在の形になったのだが、なかでも英語に大きな影響を与えた出来事は、1066年の the Norman Conquest (ノルマン人による征服)である。 ノルマン人はもともとはヨーロッパ北部・西部海岸を略奪したヴァイキング(北欧海賊)で、9世頃からフランス北西部(ノルマンディー)に定住し、11世紀までには言語・文化共にフランス化していた。 したがって、ノルマン人による征服以後しばらくは、フランス語が支配者層の言語であり、学問と宗教の言語としてはラテン語が用いられ、英語は一般大衆の言語として生きのびた。英語が社会的地位を復活するのは13世紀になってからのことであった。 ラテン語はすでにアングロ・サクソンの時代から宗教の言語として使用され、抽象概念を表現する能力を英語に与えていたが、この時期にはフランス語の単語が英語に取り込まれ、英語はさらに微妙な表現をすることが可能となった。 1150〜1500年頃の Middle English (中英語)は Old English の複雑な語尾変化を失い、現代の英語に近づいている。(Old English と Middle English との区分は、1100年ともされる。) この謎詩は、10世紀の写本 The Exeter Book に収められたものの1つを現代語訳したものである。 *** さて、実際に謎々に答えてみてください。上の詩は何のことを言っているのでしょうか。 |