Monthly Special * March 2002
 Robert Burns

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Auld Lang Syne


Should auld acquaintance be forgot,
And never brought to min'?
Should auld acquintance be forgot,
And days o' lang syne?

(Chorus)
For auld lang syne, my dear,
For auld lang syne,
We'll tak a cup o' kindness yet,
For auld lang syne.


And surely ye'll be your pint stowp!
And surely I'll be mine!
We'll tak a cup o' kindness yet,
For auld lang syne.

(Chorus)

We twa hae run about the braes,
And pou'd the gowans fine,
But we've wander'd mony a weary fitt,
Sin' auld lang syne.

(Chorus)

We twa hae paidl'd in the burn,
Frae morning sun till dine;
But seas between us braid hae roar'd,
Sin' auld lang syne.

(Chorus)

And there's a hand, my trusty fiere!
And gies a hand o' thine!
And we'll tak a right gude-willie waught,
For auld lang syne.

(Chorus)

懐かしい日々


昔なじみの顔を 忘れてよいものか、
思い出さなくてよいものか。
昔なじみの顔を 忘れてよいものか、
遙かに過ぎた日々を。

(Chorus)
懐かしい日々のために、さあ、
懐かしい日々のために、
心をこめて もう一杯、
懐かしい日々のために。

きっと君は 君のジョッキぶん、
きっと僕は 僕のジョッキぶん、
さあ、心をこめて もう一杯、
懐かしい日々のために。

(Chorus)

僕たち二人は 野山を駆けめぐり、
きれいな雛菊を摘んだっけ。
だが 僕たちは疲れた足で やって来てしまった、
あの懐かしい日々から。

(Chorus)

僕たち二人は 小川でボートを漕いだっけ、
日の出頃からから昼飯時まで。
だが 二人のあいだには 大きな海がとどろいた、
あの懐かしい日々から。

(Chorus)

さあ、握手を、信じる友よ、
さあ 君の手を。
思いを込めて ぐっと一杯、
懐かしい日々のために。

(Chorus)

Robert Burns (1759 - 96)

スコットランドの貧しい農家に生まれる。農作業のかたわら詩作を行った。1785年、貧困と家庭問題から逃れるためにジャマイカ島への移住を決意。その旅費を得るために、詩集 Poems, Chiefly in the Scottish Dialect  (『主にスコットランド方言による詩集』(1786) を出版したところ一躍有名となり、天才詩人の名声を得た。その結果、移住は行われなかった。

フランス革命に共鳴して立場を危うくしたり、いくつも女性問題を起こしたりと、トラブルの多い人生を送り、最後には遊び好きの生活が健康を害したらしい。

Burns の詩は、スコットランド農民の生活や風俗、そして俗信などに題材を取り、方言を使った素朴な表現に特色がある。また、庶民の立場から、権力や財力を傘に着て奢る人々を諷刺することもしばしばである。

情感を重んじ、詩を知的エリートの独占としない姿勢から、『ロマン派』詩人の先駆けといわれる。


'Auld Lang Syne' は Burns が数多く書いた歌詞の一つで、スコットランドの古い民謡を改作したもの。このメロディーが日本では『蛍の光』に使われている。英米でも送別の歌となっている。

'auld lang syne' は、'old long since' で、「昔」 'old times' のこと。特に、懐かしく思い出される昔。

故郷の幼なじみも、大人になって社会に出ると進む道はそれぞれ。会う機会も多くないだろう。しかし、久し振りで会って酒を酌み交わし、共に過ごした故郷のことを思い出すのもいいものだ。懐かしい日々に、乾杯。

そうして、これから別れていく人々も、いつか懐かしい顔に再会できることを。



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